特集

日本語で国際交流しよう!

(2017年9月28日号掲載)

10月は「はままつ多文化共生MONTH」。約80カ国の人が暮らす浜松。この期間、市内で数々のイベントや講座などが開催されます。だけど、海外の人とどうやって話せばいいのかな?そのヒントを「日本語教室」にオジャマして探ってみました。

浜松は国際色あふれる街

普段、私たちが何気なく使っている「日本語」。日本人にとっては簡単に思えるような言葉でも、海外の人にとっては意味を理解するのも一苦労......というケースも珍しくありません。

「海外の方に『代物(しろもの)』ってどういう意味?と聞かれたことがあったのですが、うまく答えられませんでした。辞書で調べてみても、本によって意味が全然違う(笑)。自分では意味を分かっているつもりの言葉でも、人に説明するのは難しいと実感しました」

そう話すのは、浜松市外国人学習支援センター(U-ToC・ユートック)で「日本語ボランティア」を務めている方々。浜松市西区にある同センターでは、外国籍の人を対象にした「日本語教室」を無料で開催しています。日本語ボランティアは、この教室で受講者の学習をサポートする人々です。

世界的な企業が集中する浜松市は、海外から多くの人々が訪れる国際的な地方都市。仕事のために移住してきた人も多く、81カ国2万2260人が暮らしています(8月1日現在)。そんな彼らが地域にスムーズに溶け込めるよう、日常生活に必要な日本語を学ぶ場が「日本語教室」なのです。

まずは名前を覚えよう!

「ひらがなの『め』と『ぬ』は似ているから気を付けてね」

8月上旬、U-ToCで行われた読み書きクラス。浜松市に住む外国籍の人、約40人が参加するこのクラスに、真剣な表情でひらがなの書き取りを行う受講生の姿がありました。

学習者の顔ぶれはブラジル人、フィリピン人、中国人、韓国人、ベトナム人などさまざま。各自の日本語のレベルや、目的に合ったグループで、ひらがな・カタカナ・漢字を学んだり、簡単な読み物を読んだりしています。その隣に座る日本語ボランティアの人々は、彼らの学習を見守り、アドバイスや採点を行います。受講生との会話は、基本的にすべて日本語です。

「英語が話せなくても大丈夫。大切なのはやさしい日本語で、ゆっくりと説明することです。自分から話すというよりは、相手の言いたいことを待つ姿勢も大切ですね」

佐鳴台小学校で行われた日本語ボランティアの実習。受講生が外国人の子どもたちに日本語の書き方を教えた

日本語ボランティアは全員、U-ToCで開催する、日本語ボランティア養成講座を受講した上で、日本語教室に参加しています。養成講座では、日本語の学習をサポートする上での心得を学ぶほか、小学校で外国人児童を相手にした実習も経験します。必要な知識は講座で身に付けられるため、これまで海外の人と交流したことがなくても十分に活躍できるといいます。

「漢字の書き順を質問されて、とっさに答えられなかった」「『はかる』という漢字がたくさんあって、どう使い分ければいいか説明できなかった」など、日本語を教える上で苦労もいろいろと多いという日本語ボランティアの方々。海外の人と上手にコミュニケーションを取る秘訣は何でしょうか?

「まずは相手の名前を覚えるとですね。相手の国のことを質問すると、心を開いてくれる人が多いです。ある程度、日本語ができる人なら『いつ日本に来たの?』『日本語はいつから勉強しているの?』と聞いてみてもいいでしょう。もちろん、笑顔も大事ですよ!」

相手の国の言葉を知っていれば、お互いの距離がグッと縮まります。浜松に多く住んでいる国の言葉の中から、あいさつのフレーズを紹介します。

浜松市に住む外国籍住民 上位7カ国の人数・あいさつ(2017.8.1現在)

  • ブラジル(8,809人)...ボア タルジ(Boa tarde)
  • フィリピン(3,576人)...マガンダン ハポン(Magandang hapon)
  • 中国(2,505人)...ニー ハオ(你好)
  • ベトナム(1,972人)...シン チャオ(Xin chào)
  • ペルー(1,699人)...オラ(Hola)
  • 韓国(1,197人)...アンニョンハセヨ(안녕하세요)
  • インドネシア(799人)...スラマッ スィアン(Selamat siang)

英語がしゃべれなくてもOK!「やさしい日本語」で話そう

「英語がしゃべれないと、海外の人と交流できないんじゃないの?」と思っていませんか。それは大きな誤解です!当然ですが、日本にいる外国の方、すべてが英語をしゃべれるわけではありません。

そこで役に立つのが「やさしい日本語」です。これは、日本人にとっても外国の人にとっても伝わりやすいように言い換えられた言葉のこと。1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに、誰にでも分かりやすい日本語を考案しようと研究が始まりました。現在ではテレビやラジオなどのニュースで活用されています。

普段、日本人が使っている日本語は、海外の人にとってみるととても難しいものです。外国の人と話をするときは、簡単な言葉や短いフレーズに置き換えると、通じやすくなります。

例えば...
「断水しており使用不可能です」
→「水 が 使えません」
「土足厳禁」
→「靴を ぬいで ください」
「可燃ごみの収集日は月曜日です」
→「燃える ごみ は 月曜日に 捨てて ください」

ね、簡単でしょう?もちろん、「やさしい日本語」に正解はありません。思ったことをすぐに口に出すのではなく、一度、頭の中で分かりやすい言葉に翻訳して、ゆっくりと話してみてください。

はままつ多文化共生MONTH イベント・講座一覧

多言語de世界のクッキング体験~英語でシンガポール料理~

シンガポール人と一緒に英語で家庭料理を作る講座。

  • 9/30(土)
  • 10:00~12:30
  • 会場:クリエート浜松 クッキングルーム
  • 参加費:2000円
  • 定 員:25名
  • 申込・問合:053-458-2170
国際理解教育ファシリテーター養成リレー講座

フェアトレード、貧困、多文化共生など世界や地域の課題を考え広める手法を学ぶ講座。

  • 10/8(日)・10/21(土)・11/12(日)13:00~17:00
  • 12/2(土)※12/2のみ10:00~17:00
  • 会場:浜松市多文化共生センター
  • 受講料:学生無料 一般各500円
  • 定 員:各30名
  • 申込・問合:053-458-2170
外国人支援者のためのポルトガル語講座(初級)

ポルトガル語入門講座を終えたレベルの人対象。外国人支援に役立つポルトガル語やブラジルの文化、音楽等を学ぶ講座。

  • 10/12~12/21の木曜日
  • 13:30~15:00 ※12/21のみ13:30〜16:30
  • 会場:浜松市外国人学習支援センター(U-ToC)
  • 受講料:無料
  • 定 員:20名程度
  • 申込・問合:053-592-1117
英語で世界の異文化理解「世界のE-文化」(インド)

インド人から英語でインドの文化について学ぶ講座。

  • 10/15(日)
  • 13:30~15:30
  • 会場:浜松市多文化共生センター
  • 参加費:1500円
  • 定 員:20名
  • 申込・問合:053-458-2170
浜松カップ「フェスタ・サンバ2017」

浜松市内や全国各地のサンバチームによるサンバパレードコンテスト開催。各国料理の販売あり。コンテストは14:00〜

  • 10/28(土)
  • 11:30~17:30 小雨決行・荒天中止
  • 会場:鍛冶町通り
  • 問 合:実行委員会事務局(浜松市国際課)053-457-2359
第2期日本語ボランティア養成講座

地域の外国人に対して日本語のボランティアを始めたい人を対象とした講座。期間中に(U-ToC日本語教室と、小学校での)実習あり。

  • 11/14~2018年3/20の火曜日
  • 14:00~15:30
  • 会場:北部協働センター
  • 受講費:無料
  • 定 員:20名
  • 申込・問合:053-592-1117
U-ToC 文化祭

日本語教室で学ぶ学習者とムンド・デ・アレグリア学校の児童生徒たち、地域の人たちとつくる多文化体験文化祭。

  • 11/25(土)
  • 10:00~15:00
  • 会場:浜松市外国人学習支援センター(U-ToC)
  • 申込・問合:053-592-1117

公益財団法人 浜松国際交流協会(HICE・ハイス)浜松市多文化共生センター 浜松市中区早馬町2-1 クリエート浜松4F 053-458-2170

浜松市外国人学習支援センター(U-ToC・ユートック) 浜松市西区雄踏町宇布見9611-1 053-592-1117