特集

7月は「愛の血液助け合い運動」月間

「献血」のこと、知っていますか?

(2020年7月2日号掲載)

人工的に造ることも長期保存もできない血液。輸血に必要な血液をいつでも十分に確保しておくためには、絶えず献血が必要になります。ところで今、血液は十分に足りているの?将来的には?気になることを静岡県赤十字血液センター浜松事業所の事業課長、武田章さんにお聞きしました。

献血した血液って何に使われるの?

輸血が必要な患者さんのために使われています。献血した血液は、各地のブロック血液センターに運搬・検査され、医療機関からの要請があるまで、血液製剤として適切な温度下で保管します。患者さんが必要とするときにはいつでも血液が届けられるようになっています。

献血はなぜ必要なの?

病気やけがで輸血を必要とする患者さんは、全国で1日に約3千人いるといわれています。ところが、血液は人工的に造ることも長期保存することもできません。「献血は、輸血を必要とする患者さんのために、健康な人が自らの血液を自発的かつ無償で提供するボランティアです。とはいっても、1人の方が1年間に献血できる回数や量には限りがあります。そのため、1日当たり全国では約1万3千人、静岡県西部地域では約150人の方のご協力が必要になります」と武田さんが語るように、輸血に必要な血液を確保し、患者さんに安定的に届けるためには、1年を通じて多くの人に継続して献血に協力してもらう必要があるのです。

献血された血液はどう使われているの?

輸血用血液製剤の多くは、がん(悪性新生物)の患者さんの治療に使われています。

献血された血液は、献血会場から各地のブロック血液センター(静岡県の場合は東海北陸ブロック血液センター)に運ばれます。そこで血液型や感染症の有無などの各種検査や、血液成分ごとに分離が行われて血液製剤となります。輸血用血液製剤は専用の冷蔵庫や冷凍庫で、適切な温度の下に保管され、医療機関からの要請に24時間365日いつでも対応できる体制を整えて、患者さんが必要とするときに血液が届けられます。

「輸血と聞くと、事故などによるけがで大量出血した場合に使われるイメージがありますよね。実際には、疾病別輸血状況の円グラフ(右ページ下段)でわかる通り、全体の3分の1以上が、がん(悪性新生物)の患者さんの治療に使われているんですよ」と説明する武田さん。また、実は、輸血に使用される輸血用血液製剤は、献血された血液の約半分で、残りの半分は血漿(けっしょう)分画製剤という医薬品を造るために使用されています。

献血は、命を救う身近なボランティア 若い世代のみなさま、ぜひご協力を!

血液は足りているの?

献血は、協力した人の血液が無駄にならないよう、医療機関の需要に応じて必要な量だけを集めています。

「現在、血漿分画製剤については一部輸入に頼っていますが、輸血用血液製剤は全て国内の献血によって賄われています」と話す武田さん。一方で、少子高齢化の影響により、若い世代の献血者は減少傾向にあり、特に10代~30代の献血協力者数はこの10年間で約37%も減少しているという深刻な課題を抱えています。

今後ますます少子高齢化が進み、若い世代からの協力が得られなくなると、血液の安定供給に支障をきたす恐れがあります。そうならないように、「特に高校生や大学1、2年生の10代の若者たちに、献血への理解を深めてもらい、安心して献血にご協力いただけるよう普及啓発に努めていきたいと思っています」と語る武田さん。今後の安定供給を図るためにも、将来の献血基盤を支えていくためにも、若い世代の献血への理解と協力が不可欠になっています。

企業や団体からの献血の支援も

献血には個人の方だけでなく、企業や学校など、数多くの団体も協力しています。その中には「イオンモール浜松志都呂・浜松市野」や「プレ葉ウォーク浜北」のように、献血会場の提供として協力する企業・団体があります。また、「浜松東ライオンズクラブ」や「公益社団法人浜松青年会議所」のように、社会貢献活動の一環として、献血の実施はもとより、関連企業や団体、地域住民などへの献血協力の呼び掛けを行う企業・団体もあり、さまざまなかたちで献血活動に取り組んでいます。

「はたちの献血」キャンペーン(浜松駅前広場)主催団体:公益社団法人 浜松青年会議所
スプリング献血キャンペーン(プレ葉ウォーク浜北)主催団体:浜松学生献血推進委員会
参加団体:静岡大学ボランティアサークルAMIS

献血ってどこでできるの?

  • 献血ルームまたは献血バスにて実施しています。
  • 各献血会場とも事前にご予約をお願いします。
  • 献血は男女とも16歳からできます。
  • 献血者の健康を守るため、さまざまな基準を設けています。
①献血ルーム・みゅうず

浜松市中区板屋町110-5 浜松第一生命日通ビル1F
フリーダイヤル 0120-930-150

受付時間
【全血献血】 10:00~13:00 14:00~17:30
【成分献血】 10:00~12:00 14:00~16:30

②献血バス

各市区町村の市役所、区役所、消防署、JA、金融機関、ショッピングセンター等で実施しています。詳しくは静岡県赤十字血液センターのホームページでご確認ください。

◆献血にいく前にチェック!
  • 献血場所や受付時間をチェック!
  • しっかりご飯を食べていこう!
  • 前日は十分な睡眠をとろう!
  • 初めての方は運転免許証や顔写真付き学生証など、ご自身を証明できるものを持っていこう!
◆献血ができない方
  • 当日の体調不良、服薬中(薬の種類によっては献血可能です。事前にお問い合わせを)、発熱等の方
  • 今までに輸血を受けたことのある方
  • エイズなどの検査を目的とした方 など
◆献血のメリット
  • 献血ルームでは雑誌やテレビなどを見ながらリラックスして献血ができる。
  • 「検査サービス通知」で健康管理ができる。
  • 献血キャンペーンでさまざまなイベントが楽しめる。
  • 複数回献血クラブ「ラブラッド」会員になると、Web予約やポイントを貯めて記念品と交換できるなどの特典がある。
◆新型コロナウイルス感染症に対する取り組み
  • 職員の健康チェックの徹底と手指消毒の徹底をしています。
  • 献血会場の良好な衛生環境を保持しています。
  • 皆さまに手指の消毒、体温測定、マスクの着用をお願いしています。
  • 献血バス内にビニールカーテンを設置し、飛沫感染を予防しています。
お問い合わせ

【静岡県西部】静岡県赤十字血液センター浜松事業所
〒435-0003 浜松市東区中里町1013
TEL.053-422-1113 FAX.053-422-1586
※血液センターでの献血はできません。

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