特集

安心でおいしい野菜作りのプロフェッショナル集団

「おとなりさんち」の超地産地消野菜とは...

(2020年9月17日号掲載)

浜松の人に浜松の安心野菜を提供したい!と結成した超地産地消の農業ユニット「おとなりさんち」。その立ち上げに携わった発起人の川嶋基史さんと野菜コンサルタントの宮本和典さんの2人にお話を聞きました。(収録:8月24日)

こんなにうまい野菜なら売れる!売りたい!

野菜コンサルタント宮本 和典さん宮本肥料店

おとなりさんちの運営元である「宮本肥料店」代表取締役。有機栽培のプロとして、こだわり農家の安心野菜を厳選し、おとなりさんちサイトで紹介・販売するほか、自らも青パパイヤなど珍しい野菜の栽培に挑戦。

「おとなりさんち」は浜松市内のこだわり農家が集まる農業ユニット。「浜松の野菜を浜松で消費しよう」というコンセプトのもと、2019年1月に結成されました。

「きっかけは宮本さんのところでカブを食べたことですね。何これ?柿?と思うぐらいうまかった。浜松にこんなにうまい野菜があるなら、もっと地元の人に知ってほしいし、食べてもらいたい。だから『野菜を売りたい』って、宮本さんに言ったんです」と話す川嶋さん。そんな川嶋さんに対し、「最初はもう不信感しかなかったですよ」と笑う宮本さん。「ただ、何か新しいことを始めないと、地元で頑張っておいしい野菜を作っている農家さんたちの努力が報われない。そう思って、川嶋さんに販売をお願いすることにしたんです」

こうしてスタートした「おとなりさんち」。その、どこかほっこりするネーミングには、お隣さんという「身近な存在」の意味と、実際に「産地が近所にある」という二つの意味が込められています。

「味の濃さが違う」とうれしい声が続々

「おとなりさんち」発起人川嶋 基史さん

(株)秀商代表取締役。「浜松の人にもっと浜松の野菜を!」の思いを掲げつつ、ビルの屋上でアボカド栽培に挑戦するほか、おとなりさんちの広報や販売管理、ブランディング、さらには路上販売なども担当。

現在、おとなりさんちに参加する農家(メンバー)は若手を中心に約40名。無農薬や減農薬、有機栽培といったこだわりの農法で生産する農家がほとんどです。「おとなりさんちのメンバーには農業の知識や技術を豊富に備えた本物のプロしかいない。それが自慢ですね」と誇らしげに語る宮本さん。

販売は、そうしたこだわり農家が生産する安心野菜のみを厳選し、オンラインや市内の量販店などのほか、ホテルやレストランにも販路を広げています。「メンバーの農家さんたちにはとにかく安心でおいしい野菜作りに専念してもらい、販売や営業、広報など農家さんの手が回りにくいところは、おとなりさんちが担当する形をとっています」と川嶋さんは話します。

結成されて1年半が過ぎたところですが、お客さまからは「野菜の味の濃さが全然違う」「子どもにはこういう野菜を食べさせたい」「青果の売り場でおとなりさんちのシールを見るとほっとする」などの声が続々と届いているそうで、「うれしいですねぇ」と口をそろえる川嶋さんと宮本さん。

おとなりさんちの野菜は、少々値が張るかもしれないけれど、県外から仕入れる有機栽培の野菜と比べると、輸送等にかかるコストがカットされる分、かなりお得になっているとのこと。それが「浜松の野菜を浜松に、という"超地産地消"に限定している私たちの強み」と川嶋さんは言います。農業の一つの新しい形として、おとなりさんちの取り組みは少しずつゆっくりと、でも確実に広がっています。

浜松の人たちにこそ、「浜松の安心野菜」を食べてもらいたいから。

目指すは、空前のひらたけブームを作り出すことひらたけ農家 田沢 一晃さん

浜松では珍しい、ひらたけの生産農家。"万能きのこ"と呼ばれつつも、認知度の低いひらたけの可能性を日々追求。田沢さんとおとなりさんちとの強力タッグで、未来のひらたけブームはここから始まる!?

モットーは「子どもが安心して食べられる野菜作り」野菜農家 藤谷 浩志さん

おいしく安心して食べられる野菜作りを目指し、できる限りの有機農法を実践。旬に寄り添った小ロット・多品種の都市型農業スタイルでブロッコリー、ルッコラ、カブなど年間20品種以上の野菜を生産。

貫き通した自然農法の先に、ニラの常識を覆すニラが完成ニラ農家 徳増 正史さん

父・仁志さんとともに自然農法にこだわり、10年以上の歳月をかけて"徳増ブランド"のニラを開発。固定概念を覆す濃厚でみずみずしい味わいが評判を呼び、ついには「ニラ一本で勝負する道」を選択。

不可能だと言われることにもチャレンジしていきたいレタス農家 鈴木 敏生さん

農業高校の先生が満を持して就農。普通の農家とは一線を画す専門的な知識と最新の理論をベースに、夏はメロン、冬はロメインレタスを主力として「浜松では誰もやっていない野菜作り」の挑戦を続ける。

おいしくて安全なミニトマトを提供することが第一ミニトマト農家 岡田 竜樹さん

専門はミニトマトの栽培。近年は水耕栽培だけでなく、培地栽培にも果敢にチャレンジ。岡田さんのミニトマトはおいしい!と評判だが、「僕は単なるお世話係、主役はあくまでもトマト」と謙虚に語る。

私のネギは全国のどんなネギにも負ける気がしません九条ネギ農家 坂田 智明さん

別名"土壌づくりの鬼"。今なお上を目指す勉強熱心さは「脱帽」のひと言。15年もの歳月をかけて開発したふっかふかの畑を武器に、甘み・辛み・香りが完璧なバランスで共存する九条ネギを生産している。

農業って本当に楽しい!可能性はまだまだ無限大白ネギ農家 西野 智郎さん

白ネギなど有機栽培の安心野菜を中心に、米や味噌も生産。既成概念にとらわれないスタイルで新時代の農業の形を創出する。浜松で新規独立を目指す若手農家の指南役・牽引役としても期待が寄せられている。

お求めは

おとなりさんちの販売サイトをはじめ、浜松市内の杏林堂薬局4店舗(和田店・高丘店・新居店・舞阪店)、ビオ・あつみエピスリー浜松、MEGAドン・キホーテ可美店のほか、卸本町の(株)秀商店舗前でも「おとなりさんちの夕採り新鮮マルシェ」として、平日16~19時まで路上販売にてお買い求めいただけます。