特集

静岡から世界を魅了する"静岡ブルーレヴズ"

1/23(sun)ホストゲーム開幕

(2021年12月16日号掲載)

日本のラグビー最高峰の戦い、ジャパンラグビートップリーグが、新リーグ「ジャパンラグビー リーグワン」となって来年1月に開幕します。それに合わせて、ヤマハ発動機ジュビロから生まれ変わった「静岡ブルーレヴズ」。新たなチームのことやシーズン開幕に向けての見どころなどを選手からチームの運営側に転身した五郎丸歩さんに伺いました。

より地域に密着したクラブへ

五郎丸歩CRO(クラブ・リレーションズ・オフィサー)

1986年生まれ、福岡県出身。早稲田大学では在学4年間で3度の大学選手権優勝を経験する。2008年ヤマハ発動機ジュビロに入団。フランスやオーストラリアでもプレーし、2021年シーズンで現役を引退。日本代表通算キャップ57。

ラグビーの新リーグ発足を前に、クラブが新しく生まれ変わりました。どんなクラブですか。

五郎丸
これまでは「ヤマハ発動機ジュビロ」として、企業スポーツの形でやってきました。今は新リーグのチームの中で初めて企業名を取り、「静岡ブルーレヴズ」というプロラグビークラブとして先陣を切って活動をしています。

静岡ブルーレヴズの名前の由来というのは。

五郎丸
ヤマハ発動機ジュビロはサックスブルーをファーストジャージにしてきましたから、やはり歴史を継承する意味で「ブルー」という言葉を残そうと考えました。「レヴズ」はヤマハ発動機のブランドスローガン「レヴズ ユア ハート」からきています。「レヴ」にはエンジンを駆動する、震わせるという意味があります。我々もその言葉を大切にしていて、ファンの方々の心を揺さぶるような試合をしようという、そんな意味を込めています。実はこの名前はヤマハ発動機時代に選手たちが話し合って決めたもので、非常に思いのこもったチーム名になっています。

「静岡」もチーム名に入っていますね。

五郎丸
そうなんです。今までは県西部エリアでラグビーを行ってきて、ワールドカップもエコパスタジアムで開催されるなど、近年西部ではラグビーが盛り上がってきています。ただ、中部・東部には着手できていないこともあり、これからは静岡県全域を盛り上げていこうと、チーム名を「静岡」としました。今後はキャンプや試合なども中部・東部エリアで実施していこうというビジョンを持ち、「オール静岡で」と考えています。

まず日本一をそして世界を目指して

満員のヤマハスタジアム(2020年)
活躍が期待される新加入のオーストラリア代表、イシ・ナイサラ二選手

チームの特色といいますと。

五郎丸
強い選手が来て強いチームではなく、そこまで日の当たらなかった選手がここでしっかり育成され、成長してトップのレベルで戦っていく。そういうチームですので、選手自身もこのチームとこの場所に愛着を持っています。今後はもちろん国内のマーケットを大きくしていかなくてはならないのですが、その一方で、海外にチャレンジしていく一番のチームになりたいとも思っています。

そして、来年1月にいよいよ新リーグが開幕するわけですね。

五郎丸
はい。1月7日にリーグが開幕し、1月23日が我々のホストゲームの開幕戦になります。

注目の選手を教えていただけますか。

五郎丸
開幕戦に出場すれば、記念すべき100試合目となるキャプテンの大戸裕矢選手です。勝利とともに彼の100試合目をぜひ皆さんで祝福してほしいと、OBとして願っています。それから世界の第一線で活躍している南アフリカ代表のクワッガ・スミス選手。日本人とさほど体型は変わらないのですが、どこにでも顔を出しますし、見ていて面白い選手だと思いますね。新加入した選手では、オーストラリア代表のイシ・ナイサラニ選手、また、若手の山下憲太選手にも注目してほしいと思います。

これまでチームの戦い方としてはスクラムが特長でしたが。

五郎丸
そうですね。これまでスクラム1本でやってきましたが、今はそれ以外のところにもいろいろ着手しています。例えば、スクラムを武器にすると、ボールをできるだけ動かさないというのがセオリーなんですけど、ボールも動かしながらスクラムにもこだわるとなってくると、ポジションでは9番のスクラムハーフ、10番のスタンドオフなども見どころになるのではないでしょうか。

最後にチームからファンの皆さんにメッセージをお願いします。

五郎丸
静岡ブルーレヴズは、野球で例えると広島東洋カープのような「みんなで支えていきたくなる」といった感じのチームです。これから2、3年かけて本当に強いチームとなり、日本一のタイトルを取りながら、世界の強豪チームと戦っていけるような枠組みをつくっていきたいと思っています。また、今後は静岡全域で活動をさせていただきたいと思いますので、ぜひ多くのご声援をよろしくお願いいたします。

五郎丸'sCheck!

LOロック大戸 裕矢選手(YUYA ODO)キャプテン

普段は温厚で優しい人柄ですが、試合となるとガラッと変わって非常にアグレッシブですね。どこからこの性格が出てくるのだろうと不思議なほど激しく、チームのために献身的に戦います。キャプテンとしてチームを引っ張る一方、自ら体も張り続けますし、あまり派手なプレーヤーではないですが、大戸選手を試合中、ずっと目で追っていくと彼の良さがじわじわと伝わっていく、そんな選手です。

PROFILE:1990年3月9日生まれ 身長187cm / 体重104kg 埼玉県出身 正智深谷高校→立命館大学

NO.8ナンバーエイトイシ・ナイサラニ選手(ISI NAISARANI)オーストラリア代表

オーストラリアの現代表ですから、非常にレベルの高い選手ですね。トップクラスの新戦力が加わって、昨年までなかった新しい武器を手にすることができたという感じです。また、彼がチームに入ることによって、海外のファンが試合を見てくれるケースも増えるでしょうし、同じポジションの選手はいい刺激を受けるのではないでしょうか。同時にヤマハのジャージを着てきた経験は現選手のほうが豊富なわけですから、いいバトルが繰り広げられるのではないかと思います。

PROFILE:1995年2月14日生まれ 身長195cm / 体重110kg フィジー出身

HOフッカー山下 憲太選手(KENTA YAMASHITA)

今年加入して1年目の山下選手は非常に面白い選手です。今後のブルーレヴズを支える選手になっていくと思いますね。今、チームは世代交代が進んで、新たな戦力がどんどん入ってきている状況でして、彼もその筆頭に挙げられる選手の一人です。これから成長していけば、日本代表入りも十分に可能性のある選手だと思います。

PROFILE:1999年2月4日生まれ 身長176cm / 体重105kg 長崎県出身 海星高校→法政大学