スポーツ

スポーツの季節 Vol.3

サーフィン

(2016年7月7日号掲載)

優れたサーファーは自然の波長に寄り添う。

今年5月、豊浜海岸で日本級別サーフィン選手権が開かれ、
全国の選手たちが華麗な技を披露した

「同じ波は二度と来ない」。サーファーたちがよく口にする言葉の一つだ。

5月下旬、磐田市の豊浜海岸で全日本級別サーフィン選手権大会が行われた。この大会はサーフィンの国内4大大会の一つに数えられ、全国から腕利きのサーファーが集結する。今年の会場に豊浜海岸が選ばれ、約500人がテクニックを競い合った。

東京五輪の追加種目候補に選ばれているサーフィン競技。これを巡って現在、全国各地のビーチでは誘致合戦が繰り広げられている。

豊浜海岸を拠点に活動する日本サーフィン連盟3区支部も、地元のサーフィン文化を盛り上げようと誘致に名乗りを上げている。「日本でサーフィンといえば湘南のイメージがありますが、全国にあるビーチごとに違った個性があります。土地ごとの波の質を見極めて、自然と一体になるのがサーフィンの醍醐味ですね」と、支部長の池ノ谷亨さんは言う。

サーフィン競技は、決められた時間内に波に乗り、さまざまな技を繰り出してポイントを競い合うスポーツだ。サーファーたちは波の上で鋭いターンを決めたり、ボードを反転させたりと華麗なテクニックを次々に披露する。

高さのある波が、必ずしも理想的な波ではない。低くてもゆっくりと崩れていく波であれば、その分、長くテクニックを繰り出すことができる。

「サーファーは波の大きさや長さに合わせて、披露する技を考えます。すべては波次第ですから、必ずしも自分の得意技ができるとは限りません」

同じ波は二度とない。だが、うまくなれば良い波との出会いは増えると池ノ谷さんは言う。

午前4時過ぎ、夜明けを迎えた豊浜海岸には、サーファーたちの姿がある。風の少ない朝や夕方は、理想的な波が訪れる時間帯だ。自然の波長を感じ、寄り添うこと。

東京五輪サーフィン誘致活動

2020年に開かれる東京五輪に向け、全国各地でサーフィンの会場誘致活動が行われている。静岡県は磐田市・豊浜海岸のほか、下田市や牧之原市も立候補。神奈川県の湘南や愛知県田原市など、全国各地の団体が名乗りを上げている。サーフィン競技が正式種目となるかどうかは、今年8月の国際オリンピック委員会総会で決定される。