スポーツ

全日本サーフィン選手権

御前崎市・渡邊さん シニア部門で初優勝

(2017年10月26日号掲載)

8月23日~26日、磐田市の豊浜海岸で「全日本サーフィン選手権」が開催された。全国のアマチュアサーファーの頂点を決めるこの大会で、シニア部門に出場した御前崎市の渡邊圭さん(35)が初優勝を飾った。

波に浮かんでいる時は、何も考えなくていい。
海はすべてを受け止めてくれる。

「御前崎の波には"力"があるんです」

アマチュアサーファー・渡邊圭さんは、地元の海の魅力についてそう語る。駿河湾、そして遠州灘。二つの海に面した御前崎は、湘南や銚子、宮崎と並び、全国きってのサーフィンどころとして知られる。

「波の感じって、ビーチによって変わるんですよ。御前崎は外洋に通じているから波が強い。あまりのパワーに、ボードが壊れる時もあるぐらいです。県外から来たサーファーはみんな驚きますよ」

8月に行われた「全日本サーフィン選手権」は、今年で52回目を数える歴史ある大会。期間中は全国各地のサーファー約1000人が豊浜海岸に集結し、波乗りのテクニックを競い合った。シニアクラス(35歳~44歳)に出場した渡邊さんは、計7回のラウンドをすべてトップで勝ち抜き、王者の座を手にした。

「会場の海は、御前崎の波の感覚と似ていてやりやすかった。優勝は狙っていたし、サポートしてくれた人たちの期待にも応えられたので嬉しかったですね」

兄の影響でサーフィンを始めたのは、中学3年の時。牧之原市で生まれた渡邊さんにとって、海はごく当たり前の存在だった。夏休みは朝から晩まで海でサーフィン三昧。「1日中、海にひっついてるような生活でした」と白い歯を見せる。

高校を卒業後、渡邊さんは美容師を目指してロサンゼルスへ渡る。現地の美容学校で腕を磨きながら、休日はアメリカ西海岸でサーフィン漬けの日々。帰国後は静岡市の美容院で働き、5年前、御前崎市に自分の店を持った。仕事に子育てに、多忙な日々を送るが、休日の早朝はサーフボードを抱えて海に繰り出す。

「波に浮かんでいる時は、何も考えなくていい。仕事やプライベートで悩んでいることがあっても、すべて小さなことだと思わせてくれる。海はでっかくて、すべてを受け止めてくれるんです」

御前崎がサーフィンでもっと盛り上がっていってほしい、と話す渡邊さん。ただ、「最近は海で遊ぶ子どもたちが少ないように感じる」とも。6歳と2歳の我が子には海の怖さ、そして、海の素晴らしさを伝えたいと思っている。