体も心も健やか!誰でも楽しくスポーツを
1年を通して連載してきた「スポーツ大好き きら☆スポ」。最終回は障害者スポーツにスポットを当て、スポーツが持つ“パワー”に迫ります。(2010年3月25日号掲載)
水泳
水の中なら自由に動ける
身体に障害を抱えている場合、陸上での激しい運動は困難な場合が多くあります。では、水の中ではどうでしょうか。浜松市のぺんぎん村水泳教室では身体・知的障害のある子供たちに水泳の指導を行っています。水の中では重力による負荷が軽減されるため、身体に障害があっても陸上より自由な動きができ、泳ぐことも可能になります。
北京パラリンピック金メダリストの鈴木孝幸選手を輩出したことでも知られるぺんぎん村。昨年9月に東京で開催されたアジアユースパラゲームスでは村松諒さん(19)、宮本翔平さん(18)、高柳春貴さん(18)、西尾祥吾さん(16)の4人が出場し、各種目で優勝をはじめとする好成績を残しました。生まれつきひざが曲がらない障害のある西尾さんが水泳を始めたのは、中学生の時。「運動がしたかったので、障害があってもできる水泳を選びました」。小学2年の時に事故で右足を失った宮本さんも「最初はうまく泳げなかったけど、今では水の中の方が自由に動けるようになりましたよ」と目を細めます。
ぺんぎん村代表の伊藤裕子さんは「どんなに障害があっても一人ひとりにいろいろな可能性があることを信じています」と選手たちを優しく見守っている様子。日々の練習の積み重ねと、ともに頑張る仲間の存在が、体と心を大きく成長させているようです。
車いすテニス
障害の壁を超えてプレー
競技用の車いすに乗り、ツーバウンド以内に球を打ち返す車いすテニス。障害者スポーツの一つとして知られる競技ですが、健常者も参加できるのを知っていますか。浜松市の車いすテニスチーム「チームマインドサン」に所属する原田久さんは、健常者でありながら車いすに乗り、大会にも出場するプレイヤー。同じく車いすテニスの選手であり、下半身に障害がある兄・貴司さんの練習に付き添ううちに「自分もやってみたくなった」と話します。
「車いすテニスは障害の有無を問わず一緒にできる数少ないスポーツ」と久さん。大会によっては健常者&障害者のダブルスで試合をする「ニューミックス」という種目があり、原田さん兄弟もペアで出場することがあるそうです。「兄弟なので遠慮せずにプレーできます」と二人は笑顔。「障害の重さはテクニックである程度カバーできます。奥が深く、非常に競技性が高いスポーツだと思いますよ」と貴司さんは車いすテニスの魅力を語ります。
(問)チームマインドサン TEL.053-473-6790(室本さん)
パラリンピック金メダリスト 河合純一さん
スポーツで“自己教育力”を育てよう
私は5歳から水泳を始め、中学3年時に全盲となりました。最初は上手に泳げませんでしたが、水泳が好きだったから続けることができたんだと思います。やっぱり100分の1秒でもいいタイムが出た時はうれしい。自分自身に勝てた喜びは何物にも変えがたいものがあります。
仲間同士で励まし合うのもスポーツの良さだと思います。そこから生まれる相手への尊敬・感謝の気持ちに、性別や国籍、障害の有無はありません。そういう意味ではスポーツはバリアフリーの要素がすごくあるといえるでしょう。
人間が生きる上で必要なのは自己教育力だと思います。自分の人生を決めるのは自分自身。そのためにはスポーツを通じて自分に自信をつけることが非常に有効だと思います。練習や仲間との会話から得られる充実感が、人生に大きな影響を与えるのではないでしょうか。



